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【腎臓の働き】
腎臓は心臓から送り出される(毎分5リットル)の血液のうち、1/5の1リットルを受け取っています。

腎臓に入った血管は毛細血管に枝分かれし、これがとぐろを巻いて球体を形作った糸球体を200万個作ります。この毛細血管の壁のミクロの隙間から尿(原尿)が染み出るようにろ過されて作られる量は1日140リットルにもなるのです…

この原尿の中から再利用可能な水/ナトリウム(Na)/カリウム(K)/アルカリ(重炭酸)などの栄養分を再吸収するのが尿細管の細胞なのです(尿細管上皮)。

糸球体はその形がとても奇妙で目立ちますが、じつは血圧を原動力とした比較的単純なろ過装置なのです☆
しかし…
尿細管上皮は、原尿の川に流れる栄養物を拾い上げて再吸収するという活動的な仕事をしています。そればかりでなく1日140リットル ろ過される原尿を通常の成人が排泄すると1.4リットルの尿にする為100倍に濃縮する重労働をしています…
これには莫大なエネルギーを必要とする為、尿細管上皮の細胞の中にはエネルギーを作り出すミトコンドリアがギッシリと詰まっているのです<(_ _)>

このように腎臓は「ろ過⇒再吸収と濃縮」という2つの大きな仕事をしているわけですが…
この仕事に関係して様々な病気が起こってくるのです(T_T)


【ろ過】することは色々なものがろ過する毛細血管の壁の穴に目詰まりする危険性を生じます。なかでも血液中に入ったばい菌や、これに付着した抗体などが目詰まりしやすいのですが、ココで激しい炎症が起こると毛細血管が破れたり、反対に血の固まりが生じて閉塞したりしてしまいます…
そうすると尿の中に血液が混じったり、原尿を作れなかったりして急激に腎臓の機能が低下してしまい、これが急性腎炎急速進行性糸球体腎炎を起してしまうのです。

またジワジワと炎症を起すと、とぐろを巻いた毛細血管がバラバラにならないように繋ぎとめているメサンギウム細胞が増殖した分だけ毛細血管が圧迫され潰してしまいます。
このようなゆっくりとした変化はIgA腎症膜性増殖性腎炎などの慢性糸球体腎炎を引き起こしてしまうのです…

【再吸収と濃縮】することは、体の中に入ったわずかな毒素や有害な薬も濃縮させてしまい、尿細管上皮に強い毒性を発揮します。
抗生物質/消炎鎮痛剤(頭痛薬などの痛み止め)/抗がん剤/造影剤などが代表的ですが、重金属(金/白金/カドミウムなど)リウマチに使う金製剤(糸球体腎炎も起す)漢方薬などで起こる例も増えてきています。
このような病変を、糸球体と糸球体の間で起こる腎臓の炎症という意味で間質性腎炎あるいは間質性腎臓障害と呼んでいます。

また腎臓は色々な病気の合併症でも悪くなります。
もうすぐ透析を必要とする方の原因疾患は、糖尿病による腎臓障害(糖尿病性腎炎)が第1位となります。糖尿病では、食べ過ぎによる肥満によって膵臓の細胞が弱り、インスリンというホルモンが出せなくなります。インスリンは腸から悦液の中に吸収されたブドウ糖を細胞に食べさせてあげるという給仕のような働きをしています。
全身の細胞がすぐそばの血管の中を流れている糖分を食べることができなくなるので体は糖の代わりに脂肪分を増やしてこれを細胞が食べることができるようにしますが、血液中のコレステロールや中性脂肪を増やしてしまい、血管の壁にこべりついて動脈硬化をおこして腎臓・心臓・脳の血管を閉塞させて腎硬化症・心筋梗塞・脳梗塞を引き起こしていまうのです。
ところが糖分しか利用できない細胞は完全に栄養源をたたれて急速に死んでいきます。実は糖分しか利用できない、あるいは糖を大量に必要とする細胞というのが腎臓のメサンギウム細胞、神経細胞… そして神経細胞の一種である網膜細胞なのです。
こうして糖尿病の三大合併症ともいうべき腎症・神経症・網膜症がおこり腎不全。自律神経障害・失明に陥らせるのです。

また人口の高齢化に伴って腎臓の動脈硬化(腎硬化症)も着実に増えてきているそうです…
☆腎臓のはたらき2☆
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